自社養成や航大に落ちた後、私大操縦学科への一年次入学を考え始めた人達への手紙④

JALグループ就活

自社養成や航大に落ちた後、私大操縦学科への一年次入学を考え始めた人達への手紙④

ネバ生キャモ君は今大学4年次の10月です。関関同立ら辺のド文系です。

去年の冬(3年次)にJALインターンに挑戦し、面接が得意だったにも関わらずTOEIC600点で敗退しました。

就活は絶対パイロットになってやる!と意気込んでいた事もあり、なぜか【一般的なイイ会社】ではなく、【小さくてもイイので、とにかく航空関係っぽい会社】を就活の軸にして納得内定としてしまっていました。
※内定した会社名を聞いた時には若干??とは思いましたが、別にそれほど悪い会社でも無いので『まぁいいか』くらいに感じて敢えてコメントはせずにいました。

その後2021年夏の航大にも挑戦しましたが、航大英語をやりながらTOEIC790点はゲットしましたが、ド文系もあって航大一次は敗退しました。

キャモ君としては航大一次敗退はある程度想定内なので、2022年4月の就職までの時間を使って航大対策をできるだけ進めて、その後は【航空関係っぽい会社】でモチベーションを維持しつつ2022年夏の航大一次試験に臨む予定でいました。

ある日私大を受験したいのでESの添削をお願いしますと連絡が、、

話を聞くと、センター試験の様なモノの不要な崇城と桜美林を高校3年生に混ざって応募するとのことでした。

今から受験して、大学の同級生が就職する4月にキャモ君は私大の大学一年生からやり直す作戦です。

誰か他の人も言ってたけど、航大もコロナの影響で入学から卒業まで3年位かかってる、更に入学時期もバラバラだから、その辺のグダグダも考えると4年位かかると考えられる。
だから同じみたいなモノだ!と、

親はお金がたんまりあるのか?を聞いてみた

勿論、私大挑戦を決める前には親に相談して決めたらしい。

親の考え方は『そんな小さいワケのわからない会社に中途半端に行く位なら、私大に一から入り直す方が良いかもしれないなぁ~、、、、まぁ自宅を6年前に購入したばかりでウン千万の学費をローン無しで払える状態ではないが、奨学金などのローンでなんとかする事はできそうだ、OKです。どうぞ受験してください』

だったようです。

キャモ君は奨学金等も調べながら『もしかしたら合格できても、親のローンの審査次第では学費が払えない可能性があって、その場合は私大を諦めななければならないかも知れない』とも言っていました。

とにかく、キャモ家のお金はギリギリ感満載でした。

何がモヤモヤするのかを整理してみる

これはプテラノドン君の時にも感じたのだが、徐々に【薄くて貧しい方】に向かってる感覚だ。
【木を見て、森を見ず】というか、大袈裟に言えば【破滅】に向かってる感覚だ。

自社養成

JALは敗退したが、当時600点が今は790点だ。キャモ君は気が利いてコミュ力もあって、よって当然面接もピカピカに上手い。去年JALインターンに挑戦した時に790点だったら、結果が変わっていたかも知れないと思わず考えてしまう程の人です。

だけど、TOEICに目覚めるのが遅かった。2021年に4年次としてもJALインターンに再挑戦するが、3年次よりは若干可能性が低くなると考えるのが普通だ。

しかし、大まかに捉えればド文系で英語を得意分野にしつつある彼にとっては自社養成はパイロットになる為の可能性としては大きいし、【無理がないガチャガチャしてない選択】だと感じる。

航空大学校

ド文系にとって、航大の一次試験は裸足でヒマラヤを超える程ではないが、かなり厳しい。
なぜ航大受験で理系は圧倒的に有利なのか?『文系でもパイロットになれる?』

数学・物理が得意な理系で塾バイトでもやっていようものなら、過去問と傾向だけ掴んでチョロチョロっと受験勉強をするだけで、安定した得点が期待できる状態になってしまう。

一般的に自社養成は最終合格率が1%、航大は10%と考えれば、航大は10倍入りやすいと考えてしまいがちだが、キャモ君にとっては【自社養成よりも可能性の薄い挑戦】を強いられている感じを僕は受ける。

ここで一度【私大】と【自費P】について考える

少し前までは【私大】は無かった。
自費P】は2000万以上のお金がかかり、どこにも所属しない(若干お金持ってる家の)大卒プー太郎状態の人が挑戦するのがお決まりのパターンでした。

私大は海外でライセンスを取ってきた自費Pが国内免許を取る為に通う訓練学校が担っていたエアラインへの就活・橋渡し役を受け持ち、【大卒資格】も与えるコトで、【航大や自社養成に入れない自費Pゾーンにいる学生】を主に吸収し始めた。

次にデメリットについて考える。

デメリット① 自費Pより高い

【大学】という高貴な教育機関であることで、当然含まれてくる組織の【ゼイ肉部位】を維持する為、また【エアライン出身教官】というFAAとは違う高貴な教育者を雇う仕組みの為、費用が自費よりも嵩んでしまう事です。

デメリット② 2年間無駄になる人がいる

そして高校三年生にとっては、全く考える必要の無いデメリットがもう一つあります。
それは大学1~2年の2年分が無駄になる人がいる事です。

航大を狙っていたキャモ君にとっては『2年間無駄になるねぇ~』と思う人と、『初めから関関同立行かずに私大入ったら良かったじゃん、4年間が無駄になったねぇ~』と思う人と2パターンいるだろうねぇ~ 

学生のみんなは、この2年の大きさを余り実感しないかも知れないけど、僕は【時間】って【お金】と同じくらい人生に対するインパクトでかいと思う。

デメリット③ ローンがなぜか容易になる

更にあまり考えない人が多いデメリットがもう一つあります。
それは、やってることが自費Pと同じなのに【大学】という名前が付く事で【奨学金】などのローンが借りやすく、総額も容易に大きくなれてしまう事です。

収益を産まないローンはリスクが大きいです。
例えば住宅ローンですが、家に住む事自体からは収益は発生しませんからリスク大き目です。
しかし、人はどこかに住まなければならないので、リスクを大きいですが許容度を大きくして住宅ローンを組みます。

パイロット免許は収益を産むからリスクが小さいですか?
就職できれば小さいですが、できなければタダの借金と無駄な4年間が残ります。
住宅ローンであれば、担保である家を売ることで実質的な損失は【売買費用と経年劣化】に留められる可能性が高いです。
※家の価格が急落していると、担保である家を売却しても銀行が貸したローンを回収できないので、売却する事自体が銀行から認められない場合もあるけどね、、、

パイロット免許は家の様に人に売却する事はできません。
就職できない事で【借金と無駄な4年間】が全く減らないまま、その後の人生にのしかかります。

さて、キャモ君の話に戻ります

多分私大が乱立する以前であれば、
自社養成と航大がダメで、更に次を考える人は【自費P】を考えると思います。

キャモ君の様なタイミングであれば、親と【自費P】について相談していたハズです。

※キャモ君に【自費P】を勧めたいワケではありません。
私大が既に乱立してコロナ不景気で私大卒業生が溢れている現状で、私大よりも就活が厳しいであろう【私大時代の自費P】は更に勧められません。

その場合、キャモ君は【自費P】に向けて金融機関からローンを得られたでしょうか?
⇒ローンは無理です。 私大ですら状況によっては厳しいと言っている彼にとっては、【自費P】の為のローンは出ません。

理不尽でしょうか?金融機関はもっと貸すべきでしょうか?尊い若者の夢を応援すべきでしょうか?

僕はそうは思いません。逆に私大生というだけで、親の財産・収入を当て込んだ奨学金や奨学金モドキの各種ローンが成立する方が健全じゃないと感じます。
※ライセンス取得後のリスクを減らす形で【自費P】を応援できないかと思って、今ネバギバとしての活動の目標としているのはコチラ⇒ネバギバ奨学金 自費訓練パイロット(自費P)を費用面で応援!

キャモ君はこのようにデメリット②【2年間or4年間が無駄になる】とデメリット③【ローンがギリ借りれるかも】の二つをモロに受けてしまう人なんです。

僕からの提案:自社養成・航大・私大・自費Pのどれでもない【新しい形】

自社養成の合格率は1%以下です。

一方キャモ君が、このまま大学を卒業して就職して
30歳までに5千万、1億の財産を持っちゃう可能性ってどれくらいだろう?

または
貯金は3000万円位だけど、2年位仕事を中断しても人生への影響が少ない仕事をしている可能性ってどれくらいだろう?

僕は合わせれば1%弱位あるんじゃないかなぁ~と感じる。

このまま大学を卒業して、①②を目指して頑張れば【自費P】には試験が無いから、お金さえ準備すればライセンスまで取れるよね? 倍率が高くなりつつある私大の合否に一喜一憂する必要ないよね? 数学と物理と総合Ⅰの勉強が、その後の人生で全て無駄になる航大の勉強しなくていいよね?

更に万が一①②を目指している最中に航空身体検査に通らない体になったら? 
借金はまだ無い。体の壊し方にも依るが普通の仕事はそのまま継続できる可能性は高い。
仮に私大行くと借金を背負って、その後生きていく必要あり。

更に更に①②を目指している最中に『やっぱパイロットとか目指すのやめよっと!』と思ったら?
借金はまだ無い。しかも①②に向けて入社後バリバリ働いて来たハズで同世代の中で向け出せてるハズ!イイ事しかない。
仮に私大行くと借金を背負って、その後生きていく必要あり。 目指す事を止める判断すらできない可能性高い

更に仕事でアメリカに住めちゃったりすると、アメリカ部分の訓練は仕事しながら続けられるかも、、そうなると日本の訓練一年間の時間的ロスだけで、免許が揃う。

2022年8月追加分 こんな感じ↓↓

この【NEW自費P】【借金しない自費P】方式はどうだろう?

僕はJAL自社養成のインターンに挑戦する学生さんに『訓練費を会社が出してくれる超厚遇である自社養成のチャンスを最大限上手く【自分への餌】にして、英語力や面接技量を伸ばさせてもらえ~コノヤロー』と叫んでいます。(笑) 

この【NEW自費P】方式も、もう少し長いスパンで頑張れる方法なんじゃないかな????と思います。

キャモ君は今どうしてる?

① まず『航空関係』という偏った軸で選んでしまった企業はキープしておいて、2021年秋の就活も頑張って【NEW自費P】への道が開ける様なより良い会社への内定を目指して頑張る。
※ラッキーなことに航大受験頑張ってたので、TOEIC高め

②航大はやっぱりもう一回挑戦したいので、納得内定をゲット次第、航大受験勉強に戻る。

③2022年4月から働き始めるが、航大受験を一番に夏までは頑張る。

④もし、航大がダメなら、その後は【NEW自費P】に向けてケツまくって頑張る。
※ただのサラリーマンやってるだけでは、いくら大企業でも1億は無理です。

⑤何かで突き抜けて、行っちゃってください!!!

ブログ読者はどう?

キャモ君の場合は家の事情、現在の年齢、今の大学、文系度合い、考慮して上記の判断をしました。

全ての要素が一人づつ違うよね? 

超お金持ちの家なら、私大のリスク小さいよね? 裏金1億払ってでも入学したいよね?(笑)

人生はマラソンの様に駆け抜けよう!

少し自分がマラソンランナーになったと思ってください。

30KMを超えた所に給水所が何か所か並んでいます。

よく見ると、一つ目の給水所には【私大】と書いてあります。

でも、お金の無い人は、ココで水を無理やり取らないでください。 
ほんの少しの借金程度で済む人のみ、この給水所を使いましょう。
人生というマラソンは公平ではありません。絶対にどこか不公平です。
あなたが無理にソコにある水を取ると、ソレが毒に変わる可能性が高いです。

そして、二つ目の給水所には【航大】と書いてあります。

この給水所の机はかなり長いです。
何回か水を取れる可能性があります。早めに右側によって何回か水を取りに行けます。
早めに行く事で水が獲れる可能性が高まります。
しかし、ここの給水所も文系にとっては水が獲りにくいという難点があります。
人生というマラソンは公平ではありません。絶対にどこか不公平です。
取りにくい特性のランナーが無理に取りに行くと、ココで疲労だけが残ってしまう可能性があります。

最後に現れる給水所には【自社養成】と書いてあります。

この給水所は行ってみないとあるか無いかわかりません。
景気が悪いと給水所自体が無くなります。
運良く給水所が見えてくると、なんとなく水を置く机が長そうです。
『これだけ長ければ何回も水を取るチャンスがありそう!』と思うかも知れません。
でもよく見ると、水が固めておいてあるのは一か所だけで、担当者はアメリカ人の様です。
水をもらう為には英語で訴える必要があります。
それ以外の机にはポツンポツンとしか水が置いてありません。
ここで上手く水を取る為には、水が固めて置いてある机でシッカリと水を取れる様に予め英語を勉強しておく必要がありそうです。

そして、このマラソンでやってしまうと危険なことが一つあります。

水を取れていない事に焦り、逆走する事です。

あなたの後ろからは【サバンナを大移動するヌーの群れ】の様な大量のランナーがトップスピーで押し寄せ続けています。
逆流しても水を取れる可能性が少ないだけでなく、他のランナーと接触し怪我を負う可能性が高いです。

さて、あなたが全ての給水所で水を取り損ねたら、どうするべきでしょう?

そうです!そのまま前を向いて走り続けてください。
ゴールテープのスグ横には、【給水所に置いてある水】と同じものが一つだけ置いてあるかもしれません。
次のマラソン大会に向けて準備する事が最善なのかもしれません。
マラソン大会の主催者・スポンサー側になる方法があるかもしれません。

給水所まで頑張って来たあなたへ

パイロットだけを人生の目標にしないでください。
給水所の水だけを目指さないでください。
あなたは今マラソンのゴールに向けて走っています。
そのゴールを意識しながらパイロットを目指していれば、決して道を間違えない。
給水所が何であるのかが見えて来る。
何があっても前に向かって、力強い一歩を踏み出し続けることができるはず。

キャモ君の歩み

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