客室乗務員の志望動機 なぜCAになりたい?

個別質問③上級

はじめに

今日は突然ですが、『客室乗務員の志望動機』について書いてみたいと思います。

ネバギバが10年以上前にJALの客室乗務員を目指すM崎K子さんの面接対策をした時に彼女と二人で考えて作った時の話です。

パイロットだけでなく、世の中全ての職種の志望理由・志望動機をまとめる時のヒントになりますので、一度読んでみてください。

まずダメな例 こんな感じがほとんど

私は『挨拶とは人と人とを結びつける大切なモノ』だと考えています。
小学校時代から今日まで挨拶では誰にも負けないと自負できるほどシッカリやってきました。
もっと日本全体が気持ちのイイ挨拶で溢れる国になってくれれば良いなと常日頃考えています。
客室乗務員の仕事は毎日初めてお会いするお客様を案内し、もてなす仕事なので、自分の一番得意である挨拶と飛び切りの笑顔で一人一人のお客様にまるで自分の家に帰ってきた時の様な気持ちになってもらえるような仕事がしたいと思います。

一応批評します

挨拶が大切だと考える具体的な理由がない。 あっても説明は難しいが、、『へ~』には結びつかない。
そもそもこの人のガクチカが出てきていない
※必ずしも結びつける必要はないが、トピックが孤立してるとパワーダウンは避けられない
万が一ガクチカテーマが『挨拶頑張る』だと気持ちが悪い人なだけ。
挨拶ちゃんとやるって決めてる人は、『マスク警察』にもなりやすい そんな匂いがしてしまう。
『あいさつ警察』は『マスク警察』以下。
家族は家族を毎回飛び切りの笑顔で迎えない、もっとさり気ないよね。
まぁとにかく抽象的でキラキラしててネバギバの一番嫌いなテンションです。

M崎KNKさんの志望理由はコレ 具体的事例と根拠すらない感情のみ

自己PRで申し上げました通り、私は登山部に所属し沢山の山に登ってきました。

山ではすれ違う人と挨拶をします。
これは地上でのあいさつと違って、なぜか嬉しいし気持ちがイイ。
なぜ気持ち良いかはわかりません。
休みの日で楽しみにして、登山しているからか?
山の上という厳しい環境にあるからか?
たぶんそんな所が理由だと思う。

ある日飛行機に乗って、御社のCAさんに挨拶された時に似た感覚があった。
嬉しかった。
自分が休日で好きなミュージシャンのコンサートに行く為に、気分が高揚していたからなのかもしれない?
まだ人生で数回しか乗った事のない飛行機への緊張感もあったかもしれない。

でも
いい仕事だなぁと思った。
自分がCAになったら、山ですれ違う人だと思って挨拶をしよう
『またいつか別の山で合いましょう』『この先もお気をつけて』 という気持ちで挨拶ができると思う。

この志望動機に至った経緯

M崎さんのガクチカは登山だったので、登山を通してみつけた自分の長所や目標と絡めた感じの大人っぽい志望理由も勿論しっかり考えました。

それらについても面接で話ができる状態にした上で、彼女が実際本当に爽やかで自然な挨拶のできるタイプだったので、この『挨拶→志望理由』が一番キャラにあってて説得力があって、本人もコレで行きたいと希望したので、これを選びました。

ダメな例でもわかる様に『挨拶→志望理由』はかなり薄くなりがち、失敗しがちのセレクトですので、一般的にはオススメしません。

この志望動機の良い点を考えると、自分の志望動機のヒントになる

ガクチカと志望理由を絡めている。
※ただ唐突に『挨拶って気持ちいい』ではなく、説得力がプラスされる。

山での挨拶→仕事での挨拶を結び付けて面接官の印象には残りやすい 
※『ダメな例』の様に、『挨拶が得意・大事』『笑顔が得意』みたいな持っていき方をしてる人は他にいても『山の挨拶→飛行機の挨拶』は他にいない。

『挨拶は大切』とか説教っぽくなく、ただ『山での挨拶は気持ちがいい』『飛行機でされた挨拶も嬉しかった』と言っているだけなので、何の嫌味もない。

実際面接でどうなったか?

コレはネバギバとM崎さんが話し合って狙った通りに面接が進んで、そこで思いきり加点もらえたと思ったので覚えているのですが、
まず志望理由を聞かれ、メインの『挨拶→志望理由』を話しました。
ある程度の印象には残るモノの内容は薄いと言えば薄い、『なるほど~でも本当にそれだけ?』みたいな質問が来た。

そこで準備してあるサブの『大人っぽい志望理由』の話もする。
※この段階で『ダメな例』の様なキラキラな志望理由で、これ以上の深掘りに耐えられない人と差がつきます。

でも大人っぽい志望理由は、他の業界・業種・職種でも活かせる部分は多いと思います。
なので、やはり客室乗務員の仕事が他の仕事と一番違って一番自分にとって魅力的だと感じる所は『挨拶→志望理由』で説明した通り、山にいる時の様な新鮮な気持ちで仕事ができると思える所です。

こんな感じで『メイン』→『サブ』→『メイン』の流れで、説得力のある説明ができました。

始めから『大人っぽい志望理由』だけを答えたら、印象に残らない&それ以上の深掘りがなく『挨拶→志望理由』が話せず終わる可能性も高いわけで、その辺りの作戦が上手くいった例を今回の記事にしてみました。

こんな感じで、『自分自身が気に入った答え』とか『自分で判断した自分のキャラ』とか『他人(ネバギバ)から見た自分のキャラ』などを大事にしながら作戦を立てることをおススメします。
きっと瞳が泥の様に濁ってる人でも、それを話す時は目が輝くはず!(そんな奴いるか!)

補足

M崎さんは登山頑張ってたので、自然に『安全』や『準備の大切さ』みたいなトピックにも、登山の話題に落とし込んで具体的に話す事ができたりと、面接自体のレベルも高い所まで行きましたので、『挨拶→志望動機』の一発でJALに合格したわけではないです。

ただ志望動機は考えても考えても思いつかず、結果として空想して作り出したツマラナイ内容を話す人が多いので、ここまで練ってハマれば実際の面接官の印象的には志望動機で合格確定したと思います。

最後に パイロットの志望動機にも応用してくださいよ!

2020年JALインターン2コース参加中のネバ生忍者君はガクチカの『弓道』から同じ手法で志望動機を作りました。
ネバギバも想像でトピックを一個提案しましたが、忍者君が話し出した内容の方が具体的な経験も入ってて良かったので、そちらに決定しました。

同じく2コース指令塔Mさんは最高の決断文を書いてくれましたが、長所を『状況認識力』で抜き出した初期の段階から面接での『志望動機』まで一気通貫して、かつ上記の手法を使ったダメ押しまで考えながら作ってました。

※2021年3月11日追加分:二人とも『ガクチカテーマ→類似性抜き出し』タイプだよね

ネットで検索上位に表示されるパイロットの志望動機に関する記事が本当に良い文章を掲載しているのか?を検証してみました。

パイロットの志望動機|お手本例文のNGポイントを徹底再添削

パイロットの志望動機【憧れ?】【専門性?】お手本例文を再添削②

オマケ せっかく客室乗務員をテーマに書いたので、そっちを目指す人にアドバイス

普段はほとんどしませんが、他のサイトを覗いてみました。
志望動機の書き方例なんかが書いてありました。改めてビックリしたので、ちょっとコピペします。

■志望動機の構成例

(1)志望動機をひと言で
(2)具体的に言うと
(3)理由(過去の経験と業界・その会社の関連性)
(4)入社後にどうなりたいか

みたいな構成で書きなさいと書いてあります。

でもって、志望動機を一言での部分もJALバージョンとANAバージョンを切り貼りします。

JALバージョン

「当たり前を丁寧に、そして+αの行動によってお客様に愛されるCA」を実現したいです。私は自らの行動で相手の心を動かせた時に幸せを感じます。

貴社は、全社員が心を一つにお客様との信頼関係を築いてきた経験があるからこそ揺るがない土台があると感じ、中でもお客様に一番近い距離で最高のサービスを追求する貴社のCAでならこれを実現できると考えました。

ANAバージョン コメント省略します、各自で突っ込んでください。

私は「多くの人に夢や希望を生み出せる人間になり、世界を空で繋げる」という想いを実現したいです。幼少期、飛行機で太平洋を横断中に満天の星空を見て「空を越える素晴らしさ」に魅了され、「飛行機で世界を繋げていきたい」という夢を抱き、人生が大きく変わった経験があります。この経験から、私が夢見た場所で一人でも多くのお客さまに、自身が感じたような夢や希望を提供したいという強い想いを持ちました。

私は貴社だからこそ、この想いに向け挑戦できると感じています。なぜなら貴社の目指す「世界をつなぐ心の翼で夢にあふれる未来に貢献する」という目標と、私が実現させたい想いは同じだと考えるからです。

まとめ

これらは応募書類の書き方例なので、キラキラで抽象的な表現でひたすら書いてもまぁOKかもしれませんが、この内容を面接でそのまま話しちゃう人が多いんですけど、それやると絶対に1ミリも記憶に残りませんからねー。
『当たり前を丁寧』とは具体的にはどんな事例を指すのか? それはわざわざ言葉に出す程実現するのが難しいことなのか?
『+αの行動』とは具体的にはどんな事例を指すのか? そういう行動はあなたは得意か? 面接の場でいうとそれはどんな行動か?
『自らの行動で相手の心を動かし、幸せを感じたこと』は人生で何回ありましたか? 全部説明してください。
に全部普通に答えられますか?

今までの人生で『当たりまえの事を丁寧にこなすだけでなく、+αも思いつき行動した事で相手の心を動かし、愛された具体的な事例』が複数回ない人は上記の様なキラキラなスローガンみたいな文を書くと面接で突っ込まれて即死します。
面接で自己紹介→自己PR&ガクチカ→目標などと自分はどんな人間でどんなストーリーを持っているかを話して来たわけですから、その流れで『具体的な事例を根拠にした動機』を話さないと説得力がゼロで嘘っぽい感じに絶対になります。

面接より履歴書が先だからといって、イキナリ抽象的な作文を具体例なく捻り出すと面接で即死です。
面接で話す具体的トピックを決めてから、抽象文書こう!

面接頻出問題をグループ分けした記事はコチラ 頻度もわかる

JAL自社養成の総まとめ的な記事はコチラ


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