続:なぜ私大の就職率は不景気時に航大より劣ってしまうのか? 【学生の質編】

私大操縦学専攻

続:なぜ私大の就職率は不景気時に航大より劣ってしまうのか? 【学生の質編】

以前『なぜ私大の就職率は不景気時に航大より劣ってしまうのか?』 という記事を書きました。↓↓↓

それは航空大学校の管轄官庁が国土交通省であるので、同じく国土交通省の管轄下にある航空会社へ睨み?無言の圧力?が働く、、、という旨の内容だったと思います。

それ以外、別の所に上記理由と同じか、もっと大きな理由がある事に2022年2月頃に航大三次面接試験を突破する為に8期ネバ生として応募してきてくれた受験生のみんなと面接練習をする中で気づきました。

気付いたのは半年ほど前なのですが、ちょっと僕の文章力だと誤解されて感じ悪いかなぁ~とか、好感度落ちるかなぁ~とか、人気も無いオッサンのクセに小さい事を気にしたりして記事化できてませんでした。

でも、やっぱり記事化する事でブログ読んでくれてる学生さんの為になる場面も絶対あるハズと思う様になりました。

文章力が上がったワケでなく、誤解される不安は残りますが、無理無理記事を書き始めています。(笑)

〇〇を意識することの一切無かった日々

2020年の夏から主にJAL自社養成の面接試験突破を目指す学生さんのアシストをしてきました。

2021年の春頃に10名弱の航大三次面接試験対策をしましたが、その時はまだ人数が少なくて気づきませんでした。

その後、私大航空学部(現役生・既卒生)の就活対策をしていました。

そして〇〇を意識せざるを得なくなった日

そして、2022年2月に30名弱の航大面接対策をしました。

30名弱の学生さん達と面接練習をするまでの僕の【航大生に対するイメージ】は、理系で偏差値が高いけど、理系⇒オタクっぽい⇒コミュ力低め⇒面接はどちらかというと苦手な人種、と云ったものでした。

自分自身が旧帝大理系出身の航大生であり、面接苦手だったので、勝手にそんなイメージを作っていたのだと思います。

自社養成を目指す学生さんとは、100名以上面接練習をしてきていますが、特に大学名は応募時に聞いていませんし、TOEICの点数なども応募時に書いて貰いますが、一次面接・二次面接の合否が出た後に検証する為に参照する程度でした。

結論:航大の一次学科試験を突破した学生さんの理解して伸びる力は非常に粒が揃っていて、面接に関してすぐにレベルが高いゾーンに到達してしまった。

面接練習が始まると最初の頃は面接のレベルに差があるものの、全員が全員スルスルっと面接技量が上がって伸び悩む事なく一定のレベルまで行ってしまうのです。
※自分の面接アシストが上手くなったのかと誤解しそうな位でした(笑)

今まで自社養成狙いや私大の学生さんは、たぶん世の中の平均的な学歴・学力分布だったのに対して、航大一次を突破してきた学生さん30名は平均的な分布では無くなっている事に気づいたのです。

それまで学歴・学力と面接力に相関関係があるとは、夢にも思いませんでしたし、相関関係があるとしても逆相関が多少ある位だと考えていました。
でも、それは間違いだと僕は確信しています。

学歴・学力について一度確認しておく

普通に考えて、私大航空学部の学生さんより航大生の方が学力は高いです。
学費が安く、実績もあり、入試の倍率も高いので、当然そうなります。

自社養成を受ける学生さんの平均学力・平均学歴と比べても、たぶん航大一次試験を突破した学生さんの方が高いでしょう。 
僕が面接練習していた学生さんは、何か試験を突破して集まってきた人ではなく、あくまでも普通の大学生なので、学歴・学力が高い人もいれば低い人もいたハズです。
※今まで面接練習をして来た学生さんの大学名などはちゃんとチェックしていませんので、こういう書き方になっちゃいます。

なので8期ネバ生の30名の平均学力・学歴は、やっぱり高かったと思われます。

※僕がここで使う【学歴・学力】の定義は
【元来持つポテンシャル、または努力などによって周りより試験等で高得点を出せる状態】です。

話を元に戻します

今まで試した事の無い様な短い期間の中で30名も仕上げられるのか?というプレッシャーを感じながら面接練習の日程をこなしていたので、誰一人として大きく躓くことなく完成に近づいていく日々は少し上手く行きすぎて気持ち悪さを感じるほどでした。

そして、一年前の10名弱の5期ネバ生との面接練習の経験を重ね合わせても、

『学歴・学力とコミュ力・面接力は正の相関関係がある』

は僕のたぶん今後も揺らがない結論です。

本題:なぜ航大生は私大航空学部よりエアラインへの就職率が圧倒的に高いのか?

航大受験は一次試験で確認される学力が最重要視され合否が決まります。

エアライン就活では、他の就活同様に【人間力】が最重要視されますので、面接が大事になります。

航大生の全員が航大卒業時の面接に万全の準備をして臨めるワケでは無いと思いますが、面接力のスタートラインも少し高め、更に訓練の合間に少し面接練習を同期同士でする場合の伸びも早い事が想像されます。

おまけにエアラインの人事は学生さんの中にある【ポテンシャル】と【努力の跡】を見つけるプロです。

コレが航大生の就職率が私大航空学部生よりも就職率が良い理由だと思います。
※もう不景気かどうかは関係ない!

疑問:エアラインは学歴を見て採用しているのか?

これは絶対に無いと思います。(程度の問題なので、絶対という言葉を使うのも変ですが、、)

例えば応募人数がメチャクチャに多い自社養成であれば、エントリー段階での足切りに学歴・大学名を使ったりする事くらいはあると思います。

しかし、それ以降の評価ではそれほど重要視していないと思います。(人事のことなので、誰も知り得ませんが、、)

ましてや、航大や私大からの卒業生となれば一気に採用試験に応募する人数が少なくなりますから、物凄く丁寧に人物を見て採用していると思います。

企業にとって、どんな人を採用するかは超超重要な課題です。

学歴だけを飛びぬけて重要視して採用する会社は無いですし、パイロットの採用に関しては特に有り得ない判断だと思います。

でも結果的に学歴というか偏差値の高い大学名の人が残る可能性は高くなることは滅茶苦茶にあり得ると思います。
大学受験時にそのポテンシャルか努力できる性質を使って試験を突破しているので、大学時代もそのどちらかを使って質を高めている可能性は高くなる。そして、就職後も再現性を発揮して活躍できる雰囲気を面接で醸し出せる可能性も高くなる。

関連記事:面接で「ソコ」見せないと即脱落!ガクチカ必須ポイント解説 現在の意識ではなく、過去の行動を言え!

ここまでの内容から、パイロットを目指す学生さんに伝えたいこと

航大を目指している高学歴理系の学生さんで、

『僕は面接も苦手っぽいし、理系だから英語も苦手だから、所詮自社養成は向いていない。まずは航大に入ってエアラインを目指すのが一番だろう』

と思っている人は、一度考えてみて欲しい。

航大受験を捨てて自社養成一本に絞れ!と言っているワケでは無くて、航大受験をメインにしつつ自社養成も記念受験的では無く本気で狙って欲しい

英語が苦手だと思うのは、大学受験科目が多くて英語に割り振る時間が文系より少なかった性では無いのか?

そうで無かったとしても、英語は勉強時間に比例して伸びる!のが常識だよね。

面接に関しても、高学歴の君は少し面接対策をすれば、完成までが早い方の人間である可能性が高い。

英語は実力を伸ばすのに何百時間、何千時間と必要だが、面接は10~20時間対策するだけでもかなり景色が変わる。

私大航空学部の学生さんで、この記事を読んで

『やっぱり航大生には勝てないのか?』

と感じた人も、一度考えてみて欲しい。

就職氷河期の今でさえ、就職率は5割を全然超えている。

航大生に勝つとか負けるとかが問題では無く、自分自身が内定できるかが超問題です。

日々の訓練を同期と頑張ることが人間力を高めてくれます。

そして人間力はそのまま面接力に繋がります。

それ以外に勉強して採用に向けて自分の価値を高められるのは、英語くらいしかありません。

航大の方が就職率が良いから、今から航大を受験し直したらエアラインに就職しやすい!とかそういう事では無いです。

ここまで、この記事で書いて来て多分理解してくれたと思いますが、エアラインの人事は【航大生】だから採用しているのではありません。

今ある環境での毎日を濃く過ごすことが、内定への最短距離だと思います。

人事の人を見抜く目を信じて、自分を伸ばし続けてください。

再び、航大生に戻って

『航大三次面接試験は何となく勢いで通過したけど、まぁ航大の面接なんて〇か×かの簡易な評価しかしてないワケで、数年後にあるエアライン就活での面接に太刀打ちできるのか?』

と素直な疑問が湧いて来た人(特にミニマムの人)も、一度考えてみて欲しい。

ミニマムとかで航大入学して、就活経験の無いまま酷い面接力のまま、パイロット人生で一番大切なエアラインの面接を迎えてしまった僕の失敗から学んで欲しい。(笑)

8期30名がそうだった様に、君も面接対策すればスグに上達する可能性が高い。

同期の中には、年上で就活経験者が必ずいる。

一般就活がどんなものなのかについて、話を聞いて見て欲しい。

卒業が近くなったら、面接官役をお願いしてみて欲しい。

そして、勉強時間が直接実力に響く英語においてミニマムの人は、どちらかというと絶対不利なハズ。

同様に人生経験が影響するであろう面接においてもミニマムは、どちらかというと絶対に不利なハズ。

逆に2030年問題が近づいている今、JALもANAも良い航大生・私大生がいれば採用人数の枠なんて特に考える必要が無いと思う。自社養成で採るより安上がりに質の良い学生が手に入るなら、誰だってそちらを選ぶよね。

最後に高校生とかで私大も考え中の人(大学生の人もいると思うけど、、)

『自分の家は何とか私大航空学部も行かせて貰えるけど、航大を狙う学力も無いワケでは無い。どっちを狙うべきだろう、、、』

と考えている人も、一度考えてみて欲しい。

エアラインの人事は【航大生】だから採用しているワケでは無い。

訓練所としての【質】は、自分の所の教官で全て教える航大に比べて、ほぼ委託訓練になっているほとんどの私大の方が幾分劣る面はあるかも知れないが、それ以外については全くの同列です。

私大の学費のほとんどを貸与型奨学金でギリギリ賄うのは、あまり賛成しませんが、そうでなければ金銭的に恵まれた環境を活かすことは有りかもしれません。
※両方合格したなら航大の方がイイと思うけど、受験時期も違うし、そんなに人生上手くいかんし、、

結局、全部【英語】と【面接】じゃん!のツッコミに対して

世の中すべての採用試験において【面接】は最重要です。

この記事を読んでる学生さんが人事だったとしても、重要視するよね?

そしてパイロットを目指す以上【英語】からは逃れられません。

ショーガナイ、頑張って

オマケ:ネバギバは高学歴で潜在コミュ力のある学生を集めて、面接練習したいのか?

航大の面接対策は、航大の面接自の通過レベルが低過ぎるのでツマラナイ。

やっぱり学生さんと一緒に苦しみながら(笑)自社養成の二次面接通過レベルに持って行く作業が燃える(笑)

※別にパイロット関係の面接に物凄くこだわりがあるワケでも無い。とにかく要求されるレベルの高い面接の対策アシストがしたいのです。

高学歴で潜在コミュ力ある人の面接練習して、グングン伸びて貰うのも楽しいけど、そんじゃなくて苦しむ学生さんを、あーでも無い、こーでも無いと四苦八苦しながら、自社養成の二次面接通過レベルとかまで押し上げる作業がやっぱ燃える(笑)

あとがき

ネバギバも所詮航大生だから、やっぱり航大生ビイキかぁ~? とか誤解されてないかの~(笑)

やっぱり学歴で人を判断する人間かぁ~ とか誤解されていないかの~(笑)

今回僕が言いたかったのは、
①学歴・学力は凄いは凄い
②学歴・学力と面接伸び力は正の相関関係がガッツリある。
だけです。それ以上でもそれ以下でもない。

そして、これからも学生さんの大学名など知らないまま面接練習をしていくつもりです。

やっぱ好感度下がったかなぁ~ まいっか(笑)

じゃまた~

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