パイロットになる夢があっても気付くと情報収集ばかりしてしまい、自分自身を伸ばす事に時間を使えていない人達への手紙⑦

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パイロットになる夢があっても気付くと情報収集ばかりしてしまい、自分自身を伸ばす事に時間を使えていない人達への手紙⑦

普通ではあまり聞かない年数浪人した後に大学生活を送っているT君から、『人生相談ZOOMしてくれ!』的なメールが来ました。

普通はネバ生でないブログ読者さんの人生相談までは時間が無いので対応していませんが、少し読ませてもらって【自分のダメな所とダブってる感】を強く受けたので、時間を作ってZOOMをさせてもらいました。

まずはT君からのメールをお読みください。

Twitter名 〇〇ちゃんです。
日頃から Twitter やブログ、拝見しています。
お忙しいとは思いますが、メールを一読していただけると嬉しく思います。

今回、メールさせていただいたのは、ネバギバ敏郎様に相談事をしたいと思ったからです。
初めてのメールでいきなり相談という、あまりにも無茶なお願いをしていることは重々承知です。
しかし、今後の進路について、どうしても自分で決断することが難しい状況に陥っています。
航空業界のリアルを知っている、かつ経験豊富なネバギバ敏郎様の意見をいただけると嬉しく思います。

とは言っても、あまりに私自身の情報がなさすぎるため、以下に私自身の年表をまとめてみます。(主に大学時代)

〇〇〇〇/〇/〇〇 生まれる

20〇〇/3 高校卒業

高校 1 年、2 年の頃は漠然と〇〇大学(旧帝大)や◇◇大学(旧帝大)の理工学部を目指していたが、高校 3 年になり、医者になりたいと思い、医学部を目指す。
しかし、なかなか合格できず、〇年間浪人した。結果医学部には受からず、現在の大学に進学。

20○○/4 △△大学☆☆学部〇〇科 入学(学部卒の場合 22〇卒になります)

〇年間浪人した経験を活かすことを考えたときに、教師という仕事が思いついたため、教員免許取得のため教職課程の履修を開始する。(教職課程は 4 年かけて取得する。)

20〇〇/〇
 初めて飛行機に乗った。その時の興奮と上空での景色の綺麗さが忘れられず、
漠然とパイロットになりたいと思い始める。

20〇〇/〇航空大学校受験
1 次試験不合格。年齢制限のため、この時が最初で最後の受験となります。

20〇〇/〇 JAL インターン(◇コース)応募
ES 通過、テストセンター通過、インターン前面接不合格
話すのはとても好きだったため、面接は根拠のない自信があったが、面接本番
では、自分でもよくわからないことを答えているな、と感じた。
(聞かれたことに対して答えられていない。)

20○○/〇 JAL 本選考、ES 不合格。
他にも東京海上日動(損害保険)、伊藤忠商事(商社)、丸紅(商社)、双日(商社)にもエントリーしたがいずれも不合格。
これらの会社を選んだ理由は、大企業であること、世界規模で働けること、情熱を燃やせること、等あるが、正直に言うと航空業界(パイロット)以外は魅力的には見えず、かなり曖昧な軸で選んでしまったと今現在は思う。
また、エントリーの数が少ないのは、後にも書くが、〇月に教育実習が 3 週間あるのは決まっていたため、ちょうど企業の面接時期と被るからである。
(教育実習中は何があっても、教育実習優先というルールがあります。)

20〇〇/〇 教育実習 3 週間

20〇〇/〇 大学院入試

無事合格。
このタイミングで内定 0 だったため、このタイミングでもエントリー可能である公務員試験にエントリーする。(役所 事務職)

20〇〇/〇 公務員試験受験
筆記試験、面接試験無事にパスして内定。

20〇〇/〇 今現在に至る。
役所内定後は、安堵感もあり、こういう人生もありかなと自分に言い聞かせていた。
しかし、上空に飛行機が通ると、フライトレーダーで確認して、ものすごく気分が上がってしまうのと同時に、あれを操縦したい、という気持ちが溢れる。
友人は今年航空大にチャレンジしており、一層刺激される。

相談事を、まとめます。
現在、私がパイロットになるために残された道は、自社養成 or 自費、私大となります。
自費や私大に関しては、費用が大きすぎるため、すぐにその行動に移せない状況です。
働いて、2000 万貯めてからその道を選ぶことも考えましたが、市役所レベルでは、数十年
以上かかることが予想されます。
自社養成の場合、社会人からトライするか、大学院卒業のタイミングでトライするか、の二択になります。私の年齢を考えると(現在20代半ば)世間一般では就職を勧めると思うのですが、
今年の就職活動に全力で挑めていなかった後悔があります。またエントリー時に就業経験なしを条件とする企業もあり、どうすべきか悩んでいます。海上職の自社養成もその一つです。

もちろん、パイロットだけに固執するのはよくないことだとはわかっています。

そのあたりも含めて、一度ネバギバ敏郎様とお話する機会を作っていただけると嬉しく思います。普段の業務のほかに、航空大対策、自社養成対策をされていて、忙しいとは思いますが、ご検討のほどよろしくお願いします。

最後に、現在の目標を書いておきます。
TOEIC 900 点 (現在 600)
IELTS オーバーオール 5.5(←J-AIR に内定後、取得する資格なので予め取得してアピールできればいいなと思い、目標としています。また ANA グループの英語試験免除の基準でもあります。)

今すぐとは言いません。ネバギバ敏郎様と ZOOM したいです。
ご検討宜しくお願い致します。

皆さんはどう感じましたか? 一言でいうとT君は何ですか?

【ドリーマー】ですね!

高3から急に【医者】を目指しました。
理工学部に入学した途端【教師】を目指しました
飛行機に乗って【パイロット】を目指しました。
最終年一回しかチャンスないけど【航空大学校】を目指しました
【JAL自社養成】を目指しました。
【大企業4社のみ】を目指しました。
就職ではなく大学院も選択肢にしているのは、【海上職の自社養成】を視野にいれているから。
パイロットを目指して数年経つ彼が未だにTOEIC600点であり、【900点】を目指している。

T君の頭の中はどうなっているのか?

彼が普通の人よりも若干ぶっ飛んでる系のドリーマーな感じを受けたと思います。

彼は【一度目標を定めると、そこへ突っ走る、努力しまくるタイプのドリーマー】でしょうか?
それとも【夢を持っていない自分を受け入れがたく、何か大きな目標を持っていないと自分を許せないタイプのドリーマー】なのでしょうか?

まぁそんな内面の事は誰にもわかりません。※とりあえず、、

また別の見方として、口先では『あーだこーだ』言ってるけど、医学部に入る為に【普通の人がしない年数の浪人経験】をしてからは、T君の中のドリーマーじゃないもう一人のT君が【教職】や【公務員】といった地道でこじんまりとした【安定した道】を欲しているし、そちらに向かっても着実に歩みを進めている様にもみえます。

実際にZOOMで話してみると、、

T君には、メールでもらった人生の経緯について改めて語ってもらいました。

当然気にしていると予想していた

『僕が大企業4社に落ちたのは、〇年間浪人していた事も響いているんですかね?』
『今後、ただ一つ残されたJALの自社養成において年齢とか〇年間の浪人は、どれくらい影響ありますかね?』
などの質問や懸念が全く出てこなかった。

もしかしたら、凄く気にしているのかもしれないがメールの文面や話からは、逆に『僕は〇年浪人したけれども、社会は僕を公平に扱うべきだし、扱われてきたし、今後も公平に扱われるだろう』という希望というか確信というか、そんなものを感じた。

※大学生をしているだけなら、浪人した数年間で不利に扱われる事はないだろうが、実際の社会(特に就活)では相当な理由が無い限り不利な扱いを受ける可能性が高いと僕は思う。

こんな言葉も飛び出した

話が進むなかで、彼から『一生公務員なんかで終わる気はない』みたいな威勢の良い言葉が出て来た。

彼は苦しんでいると改めて感じました。

ドリーマーだからこそ、現実と理想のギャップが普通の人よりも大きく感じて苦しんでいる。

同じ自社養成を目指すにしても、ほとんどの学生は内心
『どうせ合格率1%以下の狭き門だから、ダメ元でトライして、不合格喰らったらどっか次の業界の就活に力をいれるだけ、、』くらいの割り切りは当然あると思う。

彼は次の時代を切り開くようなドリーマーになれるか?

今のままでは【良いドリーマー】にはなれそうにない。
現状分析が一貫して甘すぎる。甘ちゃん過ぎる!

夢を達成する為に【今すべき事】も疎かにされている気がする。
多くの【悪いドリーマー】がそうであるように、夢を持つ事が目的みたいになってる。

このままでは彼は【社会の厳しい現実】に痛めつけられるだけでなく、【現実から逃げる様に夢を追いかけてる振りをし続けてきたダメだった自分】に気づき、更に傷つくんじゃないかと思った。

彼は決して能力が低いというワケではないが、

少なくとも
【航大の一回切りの挑戦】や
教職など他の用事があったとはいえ【大企業4社だけのエントリー】などは、
相当無謀で結果的に時間を無駄にしただけだったのではないだろうか?と感じてしまう。

当たらない鉄砲を乱射しすぎていて、いつしか彼が彼の鉄砲を不良品だと思って捨ててしまわないか心配になります。

今の彼にとって1キロ先にある自社養成という小さな的だけを狙って乱射するのは良くないと思います。※コレまでと同じ【箸にも棒にも掛からない失敗】を繰り返してしまう。

それよりも1メートル先大きめなマッチ箱を置いて、それを確実に射抜くことから始めるべきだと思いました

僕は彼に
『この年齢になって、海上職の自社養成を狙える資格を取りに行く為という薄すぎる可能性の為に大学院に進むのはT君の場合は特に危険ではないか!?』と伝えました。

その後話しは本筋?のJAL自社養成に戻り

T君は
『自分には自社養成しか残されておらず、自社養成に向けて課題は英語と面接なので、面接対策をお願いしたい』
と言いました。

僕は即答で予定通り断りました。

(※基本的にはTOEICが400点だろうが、受け入れますが、、)

面接なんて僕が学生さんに対して一対一で対策していた時代は7日間で終わらせていました。
その程度のモノです。

それよりも『T君が今すべきことを超限定してあげなければ、彼の為にならない!』と、メールを読んだ瞬間も、そして彼と話してみて改めて感じました。

僕は彼に頼みました。
『一度英語だけに集中してください』
『700点取ったら連絡をください』
そして800点取ったら絶対に面接練習を受け持つ事も約束しました。

どうしても彼に1メートル先のマッチ箱を自力で撃ち抜ける所までやって欲しいと思っています

T君は直近数年間をどう過ごしてきたのか?

難関である医学部を目指し複数年浪人し、その後パイロットを目指し、英語の試験がTOEICとレベル的に似ていると言われる航大を受験した今ですらTOEICスコアが600点のT君は、この数年どんな時間の使い方をしていたのでしょうか?

彼は決して能力が低い人間では無いです。

彼はきっと情報集め等に時間を浪費していたのだと思います。

ググったり、オープンチャットやTwitterで呟きあったりして、日に日に情報が溜まっていくのをパイロットに近づいているのだと、自分を誤魔化していたのでは無いかと思います。
メールの最後にある『IELTS』とか『J-AIR』とか『ANAグループ』がその証しだと感じました。

こういった情報は、パイロットに成る為に必要な情報でしょうか?

英語の勉強を徹底的にしてTOEIC900点超えた人からみれば『へーあっそう』で終わりですし、いくら情報を持っていても実力がなければ全く使えない情報です。

狭き門であるパイロットを目指しながら、本筋では無い【情報集め沼】に自ら浸かって、時間を浪費し、結果に繋がらず、そして「やっぱりパイロットは狭き門だった。でもいい夢見させてもらったよ、ありがとう」諦めていく人のなんと多いことか!

夢を持ってる人が夢を持ってない人より伸びずに終わるなんて絶対におかしい!

猿は夢を持たない。

人間だけが夢を持てる。

そして人間だって、意識しなければスグ猿のように生きてしまう。

夢を持つ猿がいたからこそ、猿は人間になれた?とも言えるし、夢を持った人間が人間社会を引っ張ってきたと思いたい。

面接屋である僕が、まるで情報屋の様にブログを書いてきたのは、【情報集め沼】に必要以上にハマってしまう人の時間がもったいないと思うから、

特に今の時代、情報集めなんて必死こいてやる様なモンじゃないことに気づいて欲しいと思うからだ。

オプチャの住人にも、僕のブログの住人にも、ツイッターの住人にもならないで欲しい。

情報を短時間で取る場所であり、気晴らしに来る所であり、決して住む場所では無いです。

T君と重なる部分を持つ人へ ※P目指してる段階でドリーマーちゃうの?

情報を遮断して半年、一年に英語やってみてください。(※英語じゃなくても他にあればソッチでもいいけど、、、、)

結局英語はただの言語だから、相当にやり方を間違えない限り、時間に比例して実力が付く。

間違ってもYoutubeなどでひたすらに「英語の効率的な勉強方」を探し続けないでください。^_^

ここまでT君の事ばかりを一方的に偉そうに書いてきたが、ネバギバ自身はどうなんだ?問題

僕も本当に恥ずかしいくらいのドリーマーです。

高校時代は内申点平均2.5位のアホやったけど、浪人してから東大の航空学部行きたいって思った。
大学時代は激貧バックパッカーに憧れたが、疲れると結構頻繁に個室のあるとこ泊まっちゃう。
インド古典音楽の奏者を目指して即挫折。
パイロットの就職浪人中はワードエクセルをはじめとする事務能力を磨いて売りにしたが、結局そう
う事とは関係なく内定。
パイロットになって数年後に日大通信で法学勉強した時は弁護士目指すって言ってた。
パイロットの転職が一般的でない時代に絶対大きな飛行機動かしてやるって思ってた。
中国で数ヶ月訓練して帰国した後、2~3年間は中国語滅茶苦茶勉強して、いつか中国語をマスターし
中国の航空会社行くのが目標だった。
そんなに金無いけど、母子留学をマレーシアでする為に短期留学をトライヤルでやった。
今だって、ほとんどお金をドブに捨てる様な自費P奨学金をやるって言って喜んでる。

ほとんどが失敗。!ハッキリ言えば全部失敗している。

でもよく考えると、頑張った後の残りカスが幾つか薄く薄くヒットしているとも言える。

東大目指したお陰で旧帝大には行けた。
バックパック旅行の軍資金集めに為に家庭教師とかやってたので、勢いで航大入れた。
インド古典音楽今でも最高に染みる。
激貧安宿に泊まりまくったので、仕事でいろんな所に行かされても、ホテルチョット位悪くても、旅費を貯めなくてもできるバックパック旅行だと感じる事ができる。
法律の勉強は航空法だけじゃなく、常識の無い自分が少しマシな見方が出来る様になったと思える。
マレーシアでは無いが、台湾で多言語教育を知識に基づいてリスク管理しながら続けられている。
事務能力高いワケじゃないけど、ブログとかやるのはそれほど面倒とは感じない。
自費P奨学金の軍資金が全然溜まって行っていないけど、その目標があるのでブログ書いたり頑張れる。

つまり僕が僕自身を評価すると

『能力普通の奴が、方向性は間違ってても、夢を持ち、とりあえず動くが成功率は低く、でも諦めるまでに頑張った残りカスがそれなりに蓄積し、何か次の【夢】を成就する手助けになったりもたまにしている』です。

ドリーマータイプもそうじゃ無い人も、だいたい能力なんて似たり寄ったりなワケで、ほとんどの人が結果的には似たような人生を送ってるんじゃないかなぁ~と思います。

クリーンヒットは一本も無く、三振しまくりだけど、たまに振り逃げで出塁できるみたいな状態だと思います。

ドリーマーとは?

一人の人間の中の【夢や目標を持ったり、探したり調べたりする人格部分】が【夢や目標を実現する為に実際に汗水垂らして実働する人格部分】より強めに出る人だと思う。

A:人によっては、実働部隊への命令が頻繁に過度に出過ぎて混乱して上手く稼働できない状態になるかもしれない。

B:T君の場合は特に、実働部隊に『夢に関する情報をもっと詳しく調べろ!』と命令が出てしまって、実際に英語の勉強する!等といったバットを振る様な作業ができない状態なんだと思います。

バッドを振って三振しないと【振り逃げ】による出塁はできないんです。※野球知らん人ごめんね

世の中で『失敗は成功の元』とか良く言うけど、それってバッドを振らないと残りカスすら残らないから次に繋がらないって事なんだと思う。

結論、願望、、、

今回T君には情報を遮断して【B】にならない様に注意しながら、【A】にならない様に英語だけに特化して頑張ってもらう様にお願いしました。

T君がTOEIC900点を叩き出して、JAL自社養成に挑むのは2023年の春の本選考になります。

その目標は1キロ先にあって遠すぎるので、今はまず一刻も早く700点を突破する事を目標にしています。

『頑張れT君 夢見るな!T君、いやっ夢見過ぎるな!T君!!!』

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