はじめに
この記事は『コミュニケーション能力』は面接で使うな!言わずに伝えろ!の続編的記事です。
読む前に必ずそちらにお立ち寄りください。
『運航乗務員職』を鋭く観察して、優秀な学生ほど『長所』として狙うのが、マネージメント能力です
『私の長所はマネージメント能力です、、、、具体的には、、、、、』とガクチカからの抜き出し長所として『マネージメント能力』を使っている学生、使いたい学生が4%位いると思います。
パイロットは結局何やっているかというと『現場監督』です。
会社の中で『工場長』『課長』『部長』とにかく『〇〇長』と呼ばれる中間管理職~高度な管理職辺りの仕事です。
そして管理職に一番求められる素質は何か?と自問した結果、『面接ではマネージメント能力をアピールするのが、得策だ!』と判断するようです。
正直鋭いです。
これまでもラトゥール君、エコ君と『マネージメント能力』を推したいと言っている学生さんは、上記の様な事を考えた上で作戦を立てた結果、コレを使おうとしていました。
もしかしたらこの記事を読んでいる学生さんにも同じ様に考える人がいるかもしれませんが、ESや面接で使う前に一度目を通してみてください。
『マネージメント能力』って何だ?
『マネージメント能力』という言葉は『コミュニケーション能力』同様に沢山の意味を含んでいて、その曖昧さゆえの便利さから日常会話の中でも高頻度で使われる言葉です。
便利に使えちゃう。何でも含んじゃう!そりゃみんな使うわ!なのです。
面接は会話の一つの形態だから当然『マネージメント能力』という言葉も、沢山出て当然!とも考えられますが、初対面の相手に自分がどんな人間であるかを具体的に伝える場である面接で、曖昧な言葉を使うのはチョット危険です。
普段の会話はなんとなく、だいたい伝わる事が大切ですが、面接はできるだけシャープにクッキリ伝えたい場のはずです。
『マネージメント能力』は細かく分類しません
『コミュニケーション能力』が情報や感情を伝える能力だとしたら、、、、、として、細かい分類を挙げましたが、マネージメント能力は省略します(笑)
とにかく管理職に必要とされる技能が『マネージメント能力』であり、『マネージメント能力』を体得する事が簡単でないから、『管理職』に簡単になれないのです。
管理職だって上司はいますので、
①上司にフォローする技能
②部下をフォローさせる技能
③同レベルの管理職と連携する技能
それぞれの技能の下には具体的な技能がいっぱい垂れ下がっているのが容易に想像できますよね、、
沢山の言葉に分類できるという事は?
『マネージメント能力』という言葉も『コミュニケーション』同様に、多くの概念を包含する高次の抽象ワード『キング・オブ・抽象ワード』なのです。
なので例えば面接の自己PRとして
『私の強みはマネージメント能力です。具体的にはチームが◇◇になった様な時に、私はこういう立ち位置を取り、こういう発言をし、チームをこの様に導く事ができます。』
と話しをしたとしましょう。
面接官はフィードバックの時間があれば、『マネージメント能力というより、その下の「〇〇力」の方がピタッと聞き手に届くと思うよ!』とアドバイスしてくれるはずです。
一つ目の結論はこうなる!
ここまでの結論としては、『マネージメント能力』を長所として挙げたいのであれば、一段階具体側に降りてきた抽象ワードを挙げるべきとなります。
よって『マネージメント能力が私の強みです!』は言わない方が良い!
次に二つ目の問題点は? 『コミュ力』と全く同じ構図
『マネージメント能力及びその下にぶら下がっている抽象ワード・形容詞群』は成長勾配が出にくいんです。チョット説明してみます。
『昔は管理能力低かったけど、今は高いです、、』
みたいに持って行きにくいんです。
そもそもは自己PR的長所・強みは学生時代を通して伸ばして来た後天的なモノを提示するべきです。
例えば学生が面接で
『大学に入る前はマネージメント能力が中の上でした。
そして大学生活を通して、今も中の上です。
この様に私は一貫してマネージメント能力高めです!私の長所はやっぱりマネージメント能力です。』
みたいな言ったらどう思う?
面接官は
『大学時代は何を頑張ったんだこの人?コツとか掴んで伸びてないのこの人? あそっか!この学生は長所を聞いたから、学生時代に伸びたとかそういう事を全く何も考えずに、自分の長所をバカ正直に答えたんだな! そもそも面接で何をアピールするかを理解できていない!コミュ力無し確定だな!コミュ力さえ無い学生にマネージメント能力があるはずがないよなぁ~ もうここで面接終わってもいいくらいだけど、さすがにそれは感じ悪いよなぁ 他の長所は?って聞いても今さら準備してないだろうし、マネージメント能力が発揮されたエピソードでも聞いてあげようかなぁ、、、』
となっちゃいます。
そんなワケで、『マネージメント能力及びその下にぶら下がっている抽象ワード・形容詞群』は成長勾配が提示しにくい事がわかってもらえたと思います。
二つ目の結論はこうなる!
マネージメント能力が高い奴は中学校位から一貫してマネージメント能力が高い!みたいな事は誰もが体感してしまっているし、実際大学時代に部分的にマネージメント能力を伸ばしたとしても、それをアクションのある具体的なトピックで説明するのが難しい場合が非常に多い。
よって(再び)「マネージメント能力が私の強みです!』は言わない方が良い!
三つ目の最大の問題点 『偉そうな感じがしてしまう!』
例えばある日、テレビで
『14歳の中学生がコンピューターソフト会社を立ち上げて、会社が成長して既に社員が25名まで増えて今期の業績も順調に伸びているとのことです。 凄いですね~まさにスーパー中学生ですねぇ~』みたいな話題が取り上げられているのを見たとします。
実際に会社は成長しているのかも知れませんが、社長の14歳は『マネージメント能力』を十分に発揮して社員を引っ張っていると思いますか?
たぶん、そうは感じないと思います。
ビジネスのアイデアは中学生が出すにしても、たぶん『会社の運営』特に会社組織をマネージメントする部分では誰かが中学生社長を補佐してというか実際にはリーダーシップすら取って会社が進んでいると思う方が自然です。
これと同じで新卒の学生が面接の場で『私の強みはマネージメント能力です』と言った時に面接官はどう感じるでしょうか?
14歳と22歳では全く違うでしょうか?
いくら具体的なトピックを付けてリアリティーを以って喋ってもどこか届き切らない部分が残ると思います。
もっと簡潔に言えば、面接の一番始めに話す可能性が高い『自己PR』として『マネージメント能力』という『コミュニケーション能力』より遥かに高度な能力を最上段から振り下ろす事で『偉そう感』が出てしまい、その後の面接を進めにくくしてしまうのです。
『マネージメント能力が高い事』をこう伝えろ! ここが一番伝えたい部分!
マネジメント能力が低い学生はこうしろ!
先ほども文中で少し書きましたが、『マネージメント能力』はその必要条件として『コミュニケーション能力』を含みます。
コミュニケーション能力が無い人は絶対にマネージメント能力も無いですよねぁ~
こんな高度な能力を学生は持っていなくて全然構いません。
地味なガクチカをシッカリ伝える方針で問題ありません。
マネージメント能力が実際に高い学生はこうしろ!
そしてマネージメント能力が高い学生ですが、自分の長所の中で成長勾配が出しやすいモノを『自分の長所』として使ってください。
あなたのマネージメント能力の高さまで伝わるかは別として、少なくとも『コミュニケーション能力』は面接の10分間で絶対に伝わりますし、絶対に評価されています。
安心して『2番目の長所』を使い、不器用組を引き離して、より高い評価を狙いに行ってください。
2番目の長所は何でも良い!ツマラナイと感じる位平凡なモノで良い!
更にマネージメント能力を発揮したトピックはチームリーダーシップ問題でブチかましてください。絶対に他の大多数のリーダーシップやマネージメント能力とは縁の遠い学生とは違う大人っぽい説得力のある話ができるはずです。ここをシッカリと得点源にしましょう。
更に更に『裏技』として使えるのは、マネージメント能力をアピールするトピックをほぼそのまま使って、そこから抜き出す『強み』を『バックアップ力』とか『一人一人をケアする力』を伸ばしてきました!と小ぶりなワードを使う事で『偉そう感』を減らしながら、面接官に『君はバックアップ力と思っているかもしれないけど、それこそがマネージメント能力なんじゃないか!まぁ学生だから気づけないかも知れないけど、私は大人だからわかるのだよ ウッヒッヒ』と言わせることができるかもしれません。
オマケ ※これも『コミュ力』と全く同じ構図
今回は長所として『マネージメント能力』を挙げるなという記事でしたが、文中でも述べた通り『マネージメント能力』は高次の抽象ワードです。
面接で『マネージメント能力』という言葉をできるだけ使わない意識でノートを作ってください。
全然難しい事ではありません。
言い換えワードがいっぱいありますし、言い換えると必ず抽象段階が一段下がっていてわかりやすい言葉になっているはずです。
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