刺さる!目標、将来の夢!面接での語り方② ピラミッド編

面接戦略④上級

はじめに

『自分自身の存在意義の見出し方』というか『目標の定め方』の参考になるチョットした有名な小話があります。

ブログ読者の学生さんの中には『どっかで聞いたなぁこの話!』と感じる人もいると思いますが、前回記事でちょうど『目標意識』について書いたばかりなので、このタイミングで記事にしました。

特に感じて欲しいのは、「目標設定」や「将来の話」は高くても嫌味を感じない。
逆に高すぎる位が「爽やかさ」すら感じるという事です

それではまず「小話」を読んでみてください

ピラミッド建造の為に巨大な石を運ぶ奴隷たちの話

昔エジプトでは王族など一部の特権階級の為に多くの奴隷がキツい労働に駆り出されていました。

遠くの岩山で切り出した何十トンもある石をピラミッド建造現場まで、簡易な丸太や滑車のみで運ぶ作業は熾烈を極め、時には石の下敷きとなり命を落とす奴隷も後を絶ちませんでした。
その運搬作業中、偶然通りがかった『ピラミッド』を知らない他国の行商人が、その運ばれている石の大きさに驚き、一人の奴隷に『何をしているのか?』と尋ねた。
奴隷はこう答えた。

『見ての通り、大きな石を運んでいる。俺の様な奴隷はいつかこの石の下敷きにでもなって死ぬのが関の山って所だ。こんなに辛い毎日が続くならいっそ死んだ方が楽だろうな』

行商人がしばらく歩くと別の石を運ぶ奴隷の集団が再び通りがかった。
何やら先程の集団より少し元気よく活気を感じた。
気になった行商人は、再び一人の奴隷に『何をしているのか?』と同じ質問を投げかけた。
そこでの奴隷はこう答えた。

『我が国の立派な王の為に、誰も作ったことの無い様な世界一荘厳な山の様な墓を作る為に使う石を運んでいる。
俺は下に敷く丸太の表面にオイルを塗って、転がっても滑っても石が進む方法を考えついたんだ。
今はみんなと考えているのは、砕石場の近くまでナイル川から運河を作って、船で運ぶ方法だ。
もしこの方法が成功すれば今の5倍早く墓が完成すると思っている。』

途中から、別の奴隷が現れて説明しだした。

『たかが墓の為にこんなバカでかい石を苦しんで運んでいる姿は、あなたには滑稽に感じるかもしれない。しかし山の様な墓が完成した後の事を想像してみて欲しい。
他国の人間がいつかその墓を見た時に、我々の国の技術力と団結力に圧倒されるはずだ。
国王の権威は更に増し、民は国を愛し誇りに思うだろう。
我が国を侵略しようと試みようとするモノは現れにくくなり、長い平和が続き、交易が発達し、民は豊になり、国が栄え、我らの子孫は繁栄するに違いない。
だから我々奴隷は、このツラく命懸けの作業を誇りに満ちて進めている。
このまま作業を続ければ今ココにいる奴隷の中で、この墓が完成する数十年後まで生きている者はいないだろう。
しかし目の前の石を1センチ運ぶコトこそが、この国の未来を作るコトであり、我ら奴隷にできるこれ以上なく崇高な仕事だと考えている。』、、、、、

『ピラミッドの石』の話をどうとらえるか?

この逸話が一番伝えたいのは、目の前の一瞬一瞬をどう捉えてどう定義するかで、やってるコトが同じでも感じ方が変わるコトだろう。
たとえ後ろ向きになりやすいツラい作業でも、前向きに取り組めば楽しさを見いだせる。
『大きな目標意識』を持てれば、少しの前進を喜べる。少しの前進こそ喜べる。
そしてどこにも書いてないが、どう捉えるかで当然『人』や『集団』の『結果・将来』も変わるコトを強く示唆している。

面接の場で学生が話す内容に置き換えると?

面接の場で『ガクチカ』について、一人目の奴隷の様に『バイトって毎日同じ作業の繰り返しで、遊ぶ金の為とはいえ超ダルいっす。もう死んだ方がマシっす』という人はいないはず。

ほとんどの学生さんは、二人目に登場した奴隷の様に『〇〇を一生懸命やりました。◇◇の新しい方法を考えつき良くなりました。次は△△に挑戦中です~~、、、』

の様に

①楽しそうに
②新しい方法などで、コツなどを掴み
③成功の予感を感じつつ

の様に頑張っている姿を喋ると思います。
『なんだ突然出て来た①②③は?』と思った方もいるかもしれませんが、少なくともネバ生・聴講生の『ガクチカ』には①②③は必須条件として入ってます。
※復習の意味で一度書いておきました。

ソロソロ本題突入 3人目は何を語っているのか?

ズバリ『高い目標意識』について語っています。
『高い目標意識』から降ろしてきた『目の前の仕事の意義』について語っています。
行商人が面接官なら3人の奴隷のうち、誰を採用しますか?

ほとんどの学生が一生懸命に、二人目の奴隷が話した様な『ガクチカトピック』を話す事に集中してくる中で、ほんの一握りの学生が『熱い熱い未来のストーリーから滴り落ちる濃厚な一滴』をリアリティーを以って提示してきたら即決採用ですよね。

具体的に
『僕は石運びにおいてリーダーシップを発揮しました』
『私はサポート役に徹して石運びをやり遂げました』
『発想力で新しい石の運び方を見つけました』
『多くの石運びチームの成績・運び方を分析して、自分の石運びに活かしました』

これらの『ガクチカ的トピック』を面接の15分間かけて、どれだけ濃く強く伝えても、『高い目標意識』まで提示できる学生とは『レベル』『格』『次元』が違うので、勝負になりません。

ネバギバの面接戦略をようやく分かり易く解説できます

ネバギバは常日頃『ガクチカ』を含むほぼ全ての回答で『威張り過ぎるな』『アピールしようとし過ぎるな!』『アレもコレもイメ―ジの良いキラキラワードを連発するな!』と言い続けています。

ガクチカ部分のみを考えても、それを避けた方が理由として
『威張り過ぎ・アピールし過ぎはリアリティーレベルが下がる』
とか
『キラキラワード連発は長所が散って、面接官の脳でポイントが霞む』
とかとか
それなりの理由はあります。

しかし、もっと大切なポイントは『高い目標意識』との関連なんです。

『高い目標意識』とは、超キラキラした内容です。
それを『ガクチカ』もキラキラした言葉を連発してる学生が使うと、リアリティーが全然出ないんです。嘘っぽいというか軽くなっちゃうんです。

チョイ脱線して『一番伝えたい内容の前は凹め!』の話

一番強く伝えたい事柄の直前はチョット凹んだり、限定を付けたりする方が強く伝わり易いんです。

例えば
『私はコレができる様になりました』
だけより
『私は○○が本当に苦手でしたが、コレだけはできる様になりました』
の方がなんとなく強く印象付けられるというか、リアリティーを感じるよね。

だから、『コレができる』を伝えたいのならば、実際には『〇〇が苦手』じゃなくても、弱点をさらけ出す形で『実は苦手ですが、』と言ってしまった方がイイんです。

本題戻ります

なので、一番伝えたい事柄が『高い目標意識』だとすると『ガクチカ』は凹んでイイ部分になります。
『これらの努力により、関東大会で2位に食い込む事ができました』
とか
『120人の部員をまとめる部長としてリーダーシップを発揮しました』
等とアピールするより、

『石を運ぶという単純な作業ですし、エジプトで一番石を運ぶのが上手いか?と聞かれても決して一番には程遠い状態ですが、自分では誰よりも上達したと思うし、少なくとも上達していく中で自分の長所に気づくコトができました。チームとしての成果は今年もナイル地区最下位でしたが、自分の成長をこれほど感じられた期間はありませんでした』

などと控え目に、謙虚に、超低空飛行で丁寧にリアリティーをキープしながらキャラを浸透させていきます。

嘘ついてまで面接の場で『最下位』を口にする人はいませんよね?

「本当に目の前の学生がリーダーシップを発揮したかどうか?」は、話を具体的に聞いた後でもまだ「怪しさ」は少し残りますが、『最下位』みたいに凹んだ部分は喋った瞬間に『100%の真実認定』を面接官の「原始脳」が下し、この学生の喋る内容は概ね信頼できるぞ!と油断し始めるワケです。

「小さな成長」を正直に小さなまま表現して、その「小さな成長」を密かに喜べる「ひた向きさ」と、その成長を客観的に見る事ができるチョットした大人っぽさだけを、我慢して我慢して淡々と伝えるのです。

目指すのは面接官にこう思わせる事です。

『例えば箱根駅伝の様な大きな大会でも興味の無い人にはツマラナイ事柄であり、どうでもいいスポーツだよね。だから君ら学生さんの部活の関東大会で何位とかは、面接官の僕らからするとほぼ100%興味もないし、どうでもイイと思ってる事を少なくとも君は分かってるみたいだね、、 まぁとにかくそういった世の中から見るとどうでもイイ部活の中で、君は2~3年という短い期間ではあるが頑張ってきたみたいだし、自分の小さな成長でも感じて楽しんでやってたっぽいし、自身の「小さな成長」をしっかりと「小さな成長」として評価できている。

何も考えずに周りに釣られて受験勉強していた学生が大学入学後に目標を見失う様に、部活動を深い考えなく打ち込んでいた学生が、なんとなく就職して仕事の意義を見つけられないままスグに退職していく事も少なくない中で、君はどんな仕事を任せてもそれが世の中から見てどうでもイイ仕事・ツマラナイ仕事であっても、そこに自分で『やりがい』を見いだして喜びとして粘り強く頑張ってくれる様な気がするよ。社会人になっても「ガクチカ」同様頑張ってくれる「再現性」を感じるよ』と。

こういった「信頼感」とか「再現性」を面接官の脳に植え付けた段階で、既にアピールしまくり戦略の学生に「ガクチカ」の段階で勝ってしまってますが、ここまでがまずは「ガクチカ」は凹んでてイイという事の説明でした。

そしてココまでの「こじんまりとしたガクチカ」を丁寧にキャラを合わせて話す事で得た「信頼感」を使って「高い目標意識」をブチかましに行くワケです。

「高い目標意識」の「高さ」の説明 

先程のピラミッドの石では三人目の奴隷君が「1センチ石を前進させるコト」は「この国の未来を作るコト」だと「高い目標意識」をブチかましてくれちゃいました。

面接で表現していく「目標意識の高さ」は当然一人一人違いますが、できるだけ高く設定します。高ければ高いほどイイに決まっています。
どこまで高くブチかませるかは、話しの持って行き方もありますが、多くは「ガクチカ」を含めた「信頼感」が根拠になるので、一番やらなければならないコトは「ガクチカ」や「性格問題(長所・短所・チーム・リーダーシップ問題)」をある程度説得力を以って受け答えできるコトです。
なので、ネバ生でも中級認定を受けていない学生にはネバギバは決して「高い目標意識」のフィッティング作業は行いません。

なぜなら全く同じ「高い目標意識」の原稿を読んでも、面接初級技量者と中級以上では天と地との響き方の差ができるからです。
初級のまま「高い目標意識」をトライしても「一万点」取って即採用みたいな空気は絶対に産まれません。

でも中級行ってなくても、『突き抜けた高い目標意識』を喋ってもイイよ なぜなら、、

『ガクチカ』部分で威張り過ぎると、アピールし過ぎるとチョット『空気読めない感』が漂います。
しかし『高い目標』を根拠なく喋って『一万点』取れなくても、それほど『空気読めない感』は漂いません。
ただチョット時間の無駄かな~みたいになるだけです。
失敗のダメージが比較的小さいんです。

最後に

面接で『一万点』取る方法を覚えて、どこ行っても面接で落ちない状態に早くなっちゃってください。

その為にやるコトは頻出問題を一通り答えて面接ノートを完成させる
『高い目標意識』について考えてみる。
面接が質問形式ではなく、10分間のスピーチ方式だったら何をどの順番で話すかを考えて実際にやってみる。
多分①ガクチカ②中休み的に、自分の性格③目標に繋がる為の導入部分④高い目標意識⑤志望動機
位の流れになるのが普通かな、、、

前半はリアリティー重視でキャラを合わせて威張らず謙虚に爽やかに、
後半は徐々に気持ちを込めて突き抜けた熱く語る

わかったかな? できるかな? 
ネバギバも、もうチョット頑張って記事追加しますね~

面接で『一万点』取ってどこ行っても面接で落ちない状態になってる人って何かというと、どこに行っても自分のキャラを出せて仕事上どんな状態でも自分の指針から来る考えを述べる事ができる人。
隙あらば高い目標意識を語り始める人。
なんだそれって?何だそんな人って?
答えは読者のみんなに任せるとして、そんな人になってもらいたくてネバギバも頑張ってまーす。

一万点とるぞーーーーー!!!

オマケ   凹み方の失敗例

学生さんの作文の中で『何度もくじけそうになりましたが、、結果的には、、、』『何度もやめようと思いましたが、、結果的には、、、』等の凹み方を使う人が結構います。普段の会話の中で『ホントに何度やめようと思ったことか、、(笑)』等と同じレベルで使ってしまっていると思いますが、面接ではマイナス面が大きくて誤解されやすいフレーズになります。

隠れた癖として保有?してる人は意識して直してくださいね。

今回の記事を読んで、もう一度面接頻出問題をグループ分けした記事を見渡そう、

過去パート 未来パート お願いしますパート

がどのグループの事を言っているのかを、ピロっと確認するだけでも面接に対する見方が変わる!

前編的記事も読んでね!(最後に言うな!) 刺さる!目標、将来の夢!面接での語り方

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