国際線乗務希望は言うべき?(上級)  航空会社自社養成パイロットの面接!

個別質問③上級

「国内線と国際線乗務のどちらを希望されますか?」を聞く意図は?

ANAやJALに運航乗務員として入社すれば、いずれ国際線に乗務する日も必ず来ると思います。
しかし、そんな当たり前な内容について、面接の場で敢えて聞かれることがあります。
「国内線と国際線乗務のどちらを希望されますか?」です。

会社側はなぜこの質問をするのかを考えてみましょう。
面接時にメモを取って置き、国内線を希望する学生は、入社後国内線乗務に、国際線希望は国際線乗務にできるだけ割り振る為に質問しているのでしょうか?
国際線志望の学生が多いから、国内線志望の学生を探していて下駄を履かせて合格させたいのでしょうか?
この質問に答えることで、学生がパイロットを目指した理由自体が浮き彫りになりやすいからでしょうか?

優しさで聞いているわけでは決してない

全て違います。
そんな甘くはありません。面接はあくまでも「優れた学生を会社が経費をかけて選ぶ場」です。
人間としての成熟度、大人度、常識度、社会人としてのわきまえ度を聞いています。

どの会社も特別な事情がない限り、配属・勤務地などは人事が勝手に(非道に)決めます。
最近はわかりませんが、昔であれば人事から定期的に送られてくる配属などについて希望調査に希望など書けば、敢えてそうならない様に人事が決めてくる話はよく聞く話です。

ですから、面接に来ただけの学生の希望を叶える為に会社が聞いている可能性はゼロです。

アナウンサーなら

例えば、テレビ局へアナウンサーとしての入社を希望している学生がいます。

採用面接で会社が「あなたは入社後、ネットニュースとゴールデンバラエティーの司会補助のどちらを希望されますか?」と質問された時にどう答えるのが良いでしょうか?
「やっぱりゴールデンが憧れです。」を答えとして問題ないでしょうか?

金の斧、銀の斧なら

ある日池の畔にいたあなたの前に突然神様が現れて
「お前の落としたのは金の斧か?それとも銀の斧か?」と聞かれたとします。
あなたは銀の斧すら持っておらず、何も池に落としていませんでした。
でもキコリを仕事にしたかったので、斧は欲しいと思っていました。

そういう時は、せっかく神様が聞いてくれたのですから、こう答えてください。
「私はどちらの斧も持っていませんし、落としてもいません。しかしキコリの仕事を一生の仕事としたいと考えています。
もし可能でしたら、どんな斧でも構いませんので私に一本の斧をお与えください。」

神様はいたずらな性格なので、あなたが「私の落とした斧は、、、」とか「できたら金の斧をください」というのを待っているのです。

パイロット志望の学生の「危ない答え方」

そもそも面接は自分を良い面をPRする場です。
自分の希望を伝える場ではありません。

面接練習をしている学生さんの中には、
「ネバギバさん、でも私はどうしても国際線志望を強くアピールする事で、パイロットになりたいこの熱い思いを伝えたいんです。」
という人も当然います。

私もそういう熱い気持ちを面接の場で完全に隠せとは言いません。
しかし「憧れ」のような論理的に説明しづらく、説明しても子供っぽくなる理由は、メインの理由としては一切使わない様に勧めます。
※あくまでサブとして使い、チラッと見えちゃう、熱い思いが隠しきれてないじゃーんという構成で臨みます。

少なくともこの「国内線と国際線乗務のどちらを希望されますか?」という設問に関しては、
「やっぱ国際線は憧れです」的な答え方は自分から罠にハマっていくようなものです。

パイロット志望の学生の「まだ物足りない答え方」

「私は国際線に特別な憧れはないのですが、国際線乗務でもやっていける様に学生時代に英語をメチャクチャに頑張って来たので、その英語を活かす為にも国際線乗務を希望しているんですが、それも言わない方がいいですか?」
という人も当然います。

そういう人にはネバギバから面接官役として、こう質問します。
「国際線の為に英語を頑張って来られて、凄いですね。あなたの国際線を希望する熱い気持ちと具体的な頑張りが良く伝わりました。
さて、弊社では特に小型機など国際線乗務が全くない機種もありまして、人事部としてもできるだけ国際線志望の方は国際線のある機種を経験して頂ける様に人事として最大限の努力はしています(実際ありえないが、とりあえずこんなこと大人は平気で言う)が、どうしても希望に添えず国内線のみの機種に配属される場合もあります。

そういう場合に国際線志望だった方の中で少し国内線乗務に不満を抱かれる方も実際いらっしゃいます。
〇〇さんは、お話を伺って国際線志望との事ですが、国内線に配属されるとやはり不満に感じますかね?」

→学生「いえ、国内線でも頑張れます」
みたいな流れになります。

なんか変な事になってますよね?
どうしてもパイロットになりたい学生が、「国内線でも頑張れます」ってちょっと上から目線的な言葉を吐かされてますね。

国際線希望の理由は「憧れ」より「英語頑張った」でちょっと大人っぽい感じがしたのに、上手く行かない。
オカシイですよね?

話しの持って行き方がまずかった(隙がある)ことを理解できましたか?

パイロット志望の学生の「変な突っ込まれ方をせず、自分の成熟度を示し、自分の頑張りもやんわり伝えられる答え方」

もうここまでの話で、わかりますよね?
「国際線は嫌いです」と嘘を付く必要はありません。
「憧れ」よりは「英語頑張りました」などの具体的な理由があれば、それを話す事もあって良いと思います。
自分のPRトピックとの絡みなども考えながら、理由の部分は考えるべきです。
※「憧れ」も他の設問のサブの理由として使う事は全く問題ありません。

このまま模範解答を書きたい所ですが、、、
この記事だけ読んでも9割以上の方が答えに辿り着けるはずですし、私の他のブログを読んでもらえばほぼ全員の方が理想的な答え方を理解できると思うので書かずに終わります。(笑)

まとめ

こういった設問はポロっと聞かれて、大きく失点してしまう事があります。
人によっては失点した事にも気づかずにいる場合もあると思います。

先日JALインターンESを通過した2コースの人で英語が死ぬほど得意で、常識・成熟度もピカイチの学生さんにも、1回目の面接練習でこの質問をしました。

彼女は「国際線」を強調しなかっただけでなく、「英語」すらも強調しませんでした。

なぜ「国際線」も「英語」も強調せずに、単にサラっと流す感じの答えを作ったのかを聞くと、自分の様なタイプはソコを強調し過ぎると将来外資系エアラインに逃げ出すのではないか?という連想が人事側に働くのではないかと考え敢えて避けたと言ってました。
今回の記事に書いた様な事を本能的・常識的に理解した上で更に彼女なりに深い洞察で、構成を考えていました。

自社養成を目指している学生さんは、彼女の様な「怪物」と競っていることを忘れずに少しでも上を目指してくださいね。

※個人的には将来外資に逃げるんじゃないか?と理解される事を、そこまで意識する必要はないと思っています。

私が人事ならそれくらいの先まで見据えている位までやる気のある学生は、在籍期間が5年、10年等と結果として短くなっても、その期間は高い目標を持って高いレベルの仕事をしてくれる人材なはずなので、総合的に会社の為になる人材と考え採用します。

そういったレベルの高い人材に周りの人とほぼ同じ給料でも会社に居続けてもらえる様にするのが、一般の会社であれば人事や会社全体の課題です。

しかしJALやANAなどの殿様商売の大企業にそういった観点があるとは思いません(笑)

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